【MTG】プレインズウォーカーを使おう【初心者向け】
リアルで久しぶりにマジックができたんですが、対戦した初心者の方がプレインズウォーカー(以下PW)の使い方に慣れてなかったみたいで色々アドバイスしてました。きっと同じような悩みを持っていたり、そもそも使ってみたいけど敷居が高くて(主に値段的な意味で)PWを使った経験がほとんどない初心者プレイヤーの方もいると思うので、導入として簡単な使い方・主要なPWごとの特徴を紹介したいと思います。
PWとは
そもそもPWとはなにか、と聞かれても自分も説明に困ります。詳しい人に聞いてみましょう。
プレインズウォーカー (カード・タイプ) - MTG Wiki
はい、丸投げですね。実践的な要点を抜き出すとこんな感じです。
・PWはクリーチャーではないパーマネント呪文。《本質の散乱》では打ち消されないが《否認》では打ち消される。
・カード右下に書かれた数字の数だけ「忠誠度カウンター」が乗って戦場に出る。1ターンに1度だけ、忠誠度カウンターをコストにして「忠誠度能力」を起動することができる。
・PWはクリーチャーではないため、アタックもブロックもできない。
・相手のPWをクリーチャーのアタックの対象にすることができる。クリーチャーのアタックや、呪文・能力によるダメージを受けるとその点数だけ忠誠度カウンターが減る。忠誠度カウンターが0個以下になるとPWは状況起因処理で墓地に置かれる。
上記の通りPWは直接的な戦闘に関係しませんが、忠誠度カウンター以外のリソースを必要とせず忠誠度能力を使うことができます。PWにもよりますが大抵は3種類以上の忠誠度能力を持ち、そのいずれかによってアドバンテージを得ることができます。より長い間PWをコントロールしてアドバンテージを取り続け、リソースで相手を上回るのが現代マジックの定石となります。
PWの使い方
ただマナが揃ったら手札にあるPWを出し、適当に能力を使うだけではなかなか戦場に定着させることができません。実戦で気をつけたいポイントを見てみましょう。
自分のPWを守る
PWを脅かす要素は基本的にクリーチャーと除去の2つです。
・クリーチャーから守る
上述した通りPWは生物に殴られると死にます。なのでPWを出す直前のターンくらいから守れる体勢を意識して整えましょう。
戦場が有利であれば相手がPWを倒そうと攻撃してきても、あなたが有利なブロックをすることができます。仮に総攻撃でPWがやられても相手の戦線はガタガタになっているはずなので、返しの呪文とアタックで有利を維持することができるはずです。
相手の回避能力持ち(飛行、威迫など)は優先して除去しましょう。ゲームが長引けばPWをコントロールしている方が自然と有利になっていくので、最低限のアタック、対応だけして守り続けるほうがいいことが多いです。
またPWはクリーチャーではないので、全体除去に巻き込まれることがほとんどありません。なのでPW→全体除去というコンボも効果的です。アタックする生物がいなければブロッカーも不要なので、1ターンなら攻撃を耐えられるという算段があればリスクをとって出してみてもいいかもしれません。
ポイント①相手よりクリーチャーを多く出す。ブロッカーを意識して残す
ポイント②回避能力持ちクリーチャーを除去する
ポイント③PW→全体除去で勝ち(逆でもOK)
・除去から守る
除去耐性を持っているPWは存在していないので、正直できることはあまり多くありません。相手のデッキ構成とハンドを想像して立ち回ります。
《ヴラスカの侮辱》や《暗殺者の戦利品》など黒絡みの除去は高性能なので、黒いデッキを相手にしたときはPWを出すのを待ったことがいいほうが多いです。クリーチャーを先に展開し、それらの除去を使わせた後にPWでアドバンテージを取り返しましょう。また《最古再誕》や《疫病造り師》などエディクト(生贄)系除去も存在しますが、これらは生物を残しておくことで避けることができます。
白は《議事会の裁き》などの追放系エンチャントであらゆるパーマネントを狙ってきますが、これはエンチャント破壊で対抗することができます。所詮一対一交換なので次のPWを叩きつけても良いですが、《イクサランの束縛》は同名のカードを唱えられなくなる効果を持っているので注意しましょう。メインボードではしかたがありませんが、サイド後はしっかり対処できるように用意しておくことをおすすめします。
赤は火力で忠誠度カウンターを減らしてきます。ただ確定で除去できるわけではないので、忠誠度を高く保っておくことが対策となり得ます。安易にマイナスの忠誠度能力を使ったりしないようにしましょう。特に《ゴブリンの鎖回し》はお手軽にPWを落としにくるので、《ドミナリアの英雄、テフェリー》や《ゴルガリの女王、ヴラスカ》などの場に出てすぐにマイナス能力を使うと忠誠度が1になるPWは気をつけましょう。
青と緑は直接的にPWに干渉するカードがありませんが、打ち消しには注意が必要です。サイド後は定番の《否認》《呪文貫き》で特大のテンポロスをさせられることがあるので、相手がマナを使うまで生物の展開を優先するなどして盤面でプレッシャーを掛けましょう。相手が我慢できずにメインで動いたところで返します。
またPWは戦場に出た後、自分が先に優先権を得ます。除去される前に1回は能力を使えるので、ドローや除去などの忠誠度能力を起動することでアドバンテージを確定し、相手の除去をアド損させるというテクニックもあります。
ポイント①生物とPWの2軸で相手に対応を迫る
ポイント②焦ってPWを出さない。2枚目がある、もしくは忠誠度能力でアドバンテージをすぐに確定させるなどして形勢を維持する
相手のPWを倒す
守るの逆ですが、MTGは大抵ブロックするほうが有利なので慎重に、かつ確実にPWを倒せるよう仕掛けます。
・クリーチャーで倒す
生物を採用しているデッキは基本的にこちらを目指します。生物のアタックで倒せればカードアドバンテージがとれるからです。
まずは生物を展開し場を作ります。相手もブロッカーや除去で応戦してくるので、対抗策として回避能力や速攻・除去耐性持ちを重点的に採用しましょう。また高パワーの生物でもプレッシャーが大きく、PWを出しにくくなります。
例)《アダントの尖兵》《鉄葉のチャンピオン》《軍勢の切っ先、タージク》
また全体除去を食らうと場がリセットされものすごく不利になるので、全力で展開していると痛い目を見ます。幸い種類はそんなにないので、相手のマナがあと一マナまで伸びたら警戒して展開するか温存するか判断しましょう。
例)白の5マナ《浄化の輝き》、黒の3・4・6マナ《黄金の死》《煤の儀式》《最終》
実際にPWが出てきた場合はまず総攻撃した場合にどうなるか考えたほうがよいです。そこから不利なトレードがなるべく少なくなるようにし、攻撃をコンバットトリックやインスタント除去でバックアップ、撃破を狙います。《残骸の漂着》や《焦熱の連続砲撃》などで大損するケースもあるので、盤面だけで突破しようとしないほうがよいです。
ポイント①デッキ構築の段階で回避能力や除去耐性がある生物を優先する
ポイント②とりあえずフルパンから引き算して考えると楽
・クリーチャー以外で倒す
除去は前項で解説したことと被りますが、安易に目の前のクリーチャーに撃たないように、特に手札に1枚しか除去がない場合はよく考えましょう。相手が事故っていて1体だけ除去すればしばらく動けなさそう、みたいな状況以外は他の行動を優先したほうがいいです。また構築で採用されているPWの多くはアドバンテージを取る手段に長けているので、スペルによる除去は基本的にアド損となります。盤面に定着させるとどんどんリソース差をつけられてしまうので可能な限り即除去しましょう。
また場に出る前に対処する手段として打ち消しとハンデスがあります。どちらも裏目がありますが、刺さればアド損することなくしかも低コストで打ち返すことができるでしょう。特にハンデスは《脅迫》という最高級の一品があります。上では黒と戦うときはPWを出すのを遅らせましょうと言っていますが、サイド後は脅迫が高確率で飛んでくるのでリスクをとって出せるときに出すのもテクニックです。
スペル以外では《不滅の太陽》と《魔術遠眼鏡》のアーティファクトで対策ができます。現状のメタではアーティファクト対策はあまり採られていない印象なので、色に限定されない対策が欲しい場合は使いましょう。ただどちらも当然ですが破壊されると一気に無効化されてしまうので、緑や白のデッキ相手では信頼性が落ちます。
ポイント①見たら即除去。戦場に長居させるとリソースで負ける
・無視する
元も子もないですが、PWが何体いようがプレイヤーを倒してしまえば勝ちです。なので戦場をよく見て「全員でプレイヤーにアタックすれば勝ちなのでは?」「PWにアタックしたらダメージが足りなくなるのでは?」といったケースを見逃さないようにしましょう。《暴君の敵対者、アジャニ》や《火の血脈、サルカン》などこちらの戦場に干渉する手段がないPWを無視して飛行クリーチャーで殴り切ったりすることもままあります。
すいません。長くなったのでPW別の解説はまた今度にさせてください。明日か明後日書きますから許して。
ではでは